#8 つなかわ和行 (ante)
つなかわ和行
My Room
彼と初めて会ったのはいつだったか、失念してしまいましたが、当時私がやっていたバンドのライブに夜中にも関わらずきてくれて、長く話をしたことを覚えています。同い年で東京育ちという境遇の近さもあって仲良くなり、バンドにもしばらくドラムで参加しました。
これははじめて聞かせてくれたEPに入っている曲。久々に聞くと、現在の彼の音楽から受ける印象より荒削りな感じがしましたが、このガチャガチャ感はカセットテープのみでのリリース(当時)されたことに非常に意味のある、フィジカルに徹底的にこだわる彼ならではの作品だったんだなと思います。転調前からの展開が泣ける…
Metastasis Device
これも同じEPの曲。彼の音楽の特徴にSFや漫画のイメージがあると思うのですが、それはこの曲を聞いてから持った印象かもしれません。
そういえば、ある日のライブで突然最後のサビをサッチモよろしくなダミ声で歌い出したときがありましたが、あれはなんだったんでしょうか。
夜を照らせ
彼の音楽は"かわいい"ですね。
彼のかわいさの表現には何度も感服しましたし、同時にそれはポップスとしての強度に裏打ちされたものでないとダメなんだ、表面的なかわいさだけではあまりに薄いんだと知らされました。そんなことをこの曲を聞いて思い出します。
air check
彼はバラードが抜群にかっこいい。たっぷりしたリズムの上でギターを弾き歌う姿は、ライブで何度も目にしましたが、彼の歌が人を惹きつける所以のひとつがそこにあると思います。
素朴で、だけど完全に彼にしか成しえないオリジナリティ溢れるメロディ。ストリングスやフルートが気分を盛り上げます。過去何度か外で聞きながら泣きそうになりました。
メビウスの輪
初めてデモを聞いた時から凄くかっこよかったですし、彼の印象にはなかった耽美的な雰囲気も感じられる美しい曲だと思います。
前にこの曲でモチーフにしている曲を聞かせてもらったのですが、それがEDWINのSOMETHINGというジーンズのコマーシャルで小学生くらいのときに流れてた曲で、同時代を生きた人なんだなと改めて思いました。ドラムのフレーズも面白くて飽きさせないところもさすが。
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つなくんは「NEW~2」~「恋する団地」のレコーディングまで参加してくれたドラマーです。同い年。
なきハモンスタジオにて、練習の後に傑くんやけんじさんとダラダラと話して、みんなを僕の車に乗せて送って行ってたのが懐かしい。
スタジオの中でひたすら携帯をいじっている様子を見ていて、「こいつ」と思っていましたが、バンドマンらしくせっせと荷物を運ぶのを手伝ってくれたり、先輩には大きな声で元気よく挨拶をしたり楽しくて気のいい奴です。
air checkの歌入れの時全力で歌っていたら「歌い上げるねー」と言われ「こいつ」と思っていましたが、遅くまでずっとスタジオにいてなんとなく見ていてくれたり、あれは控えめに言ってもバンドだったと思うよ。
ただ、つなくんの思う「バンド」っていうものとは違っていたところもあった様で、いつもなにかを恋しそうにしていた様に思います。ごめんねって思ってたよ。
当時の自分としては、大勢のサポートメンバーを連れてやりたかったからまずなんとかお金のやりくりをしなければならないという気持ちが大きくて、それが出来なければ「この人たちと安心して活動を続けていけない」と考えていて、
まぁそれを完全な自主でやるなんて(インディーレーベル(会社)のやっていることが大嫌いだったから話に乗らなかった)むず過ぎる話だし、サポートミュージシャンの人生に介入できる様なものでもないんだけど、その志や考えの方向性は今思っても悪いものではなかったんじゃないかなと思います。
今でもたまにこの頃の選択として「レーベルとリリースの契約をしていたら」とか「バンドにしていたら」とか色んなこと思いますが、全部自分で決めてやってきた結果、つなくんとすぐるくんとまちこと一緒にてるくんの結婚式に福井まで行って演奏したり、たまに会って駐車場で話をしたりできる友達になれたからすごく幸せです。
これまで出会ったどのミュージシャンよりも曲を覚えるのが早く、ミスの少ないツナくん。
常に軽やかでフラフラしてた印象があるけどなんか凄く堅実な人生になってきていて今どんな音でドラムやるんだろうね。興味あります。
あと彼はビジュアル系バンドがすごく好きで、いつかはv系バンドを結成して僕に録音とリリースさせて欲しいなと思っています。お願いします。やらせてください。
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