#40 やなぎさわまちこ
狐の嫁入り(2022ver)
米農家の娘だから (恋する団地)
犬にしても
大ばか
heart a
ファミリイ・コンテンツ
心配性
木兎
活動10周年おめでとう。
あゆ君がayUtokiOをはじめる前から知っている自分としては、5曲にしぼって選ぶのが難しいくらい、どの曲にも多くの思い出があります。
出会った当時から10年以上たった今でも、こうして一緒に音楽ができていることを幸せに思います。私が粘っている、とも言えます。
長い間あゆ君の隣で音楽をやっていて、名曲が生まれる瞬間を何度も見ているので、時々その素晴らしさに打ちのめされそうになったり、実際演奏や歌唱でこてんぱんに言われて打ちのめされたこともありますが、それでもどうしてもその素晴らしい瞬間を一番近くで見たり感じたりしていたいです。
このコメントが出るときにはもう世に出ているであろう新曲も、鼻歌だったデモから歌詞がのった瞬間、こちらに渡してくれるイメージや視点の豊かで凄まじい広がり方に、聞いて1秒で泣き、隣にいたあゆ君に感受性おばけって笑われました。
笑うけど、曲を聞かせた時の私の反応を、あゆくんはかなり曲の良し悪しのバロメーターにしていると思う。全然偉そうにしたいわけではなく、それはお互いに感覚を信頼しあっている部分があるからだと理解しているので、絶対に嘘の反応はしないと心に決めています。
有無を言わさず、聞いた瞬間に心を持っていかれる音楽というものが、その人それぞれにきっとあるんだと思います。
そういう曲に出会った時、全然違う人間が作った音楽に、どうしてこんなに瞬間的に心を揺さぶられるんだろうといつも不思議に思います。
自分が音楽を作るからといって、私は常に自分にとってのそういう曲が作れるわけではありません。
あゆ君とはおそらく、太古の昔同じアメーバで、同じ海にいて、同じ夕日を見て、きれいだねと思っていたんだと思う。
そうじゃなかったら、こんなにどの曲も大好きなはずないんだ。
選んだ5曲は歌詞が特に大好きな5曲。と、新曲ファミリイ・コンテンツも。
プラスayUtokiO以外で2曲。
心配性はayUtokiOの曲ではなく、RYUTistへの提供曲ですが、本当に歌詞が素晴らしい。歌い出しの部分が特に大好きです。
木兎はあゆくんにプロデュースしてもらったわたしの曲ですが、こちらも歌詞はあゆくんが書いていて、この曲のことをプロデュースしたものの中で最高に上手くいった曲だと思ってくれているので。
ayU tokiOの5曲は、聞きながら口ずさんでいるときやライブのときなどにいつも泣きそうになってしまう曲たちです。
特に、犬にしてもの最後
「おんなじことばかり言う あなたがあなたが好きだから」
という部分は文字を打っているだけでも心がふるふるする。祈りフレーズ。
自分が犬に言ってるのも、犬が私に言ってるのも想像して、こんなにぴったりなことある?って思います。
これからも人の心を素直にする曲をたくさん作って欲しい。
おわり。
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やなぎさわまちこ ayU tokiOのキーボード奏者であり、ボーカル2、そして妻です。
まちことは僕がthe commitmentsというバンドをやってる時に出会いました。20か21歳くらいかな。
その時の彼女はwiennersというバンドのキーボード/サンプラー奏者でした。
wiennersは同世代でありつつ、僕らの先をいく先輩という感じでした。カッコよかった。
ボーカル/ギターの玉井君とドラムの学君のやってたschool youthも、ベースのゴロー君のやってたunited skatesも僕にとっては憧れのバンドだったので、wiennersが出来た時にはとてもワクワクしたのを覚えてます。
そして、吉祥寺ワープに呼んでもらって初めて共演した時には本当に嬉しかった。
その後、the commitmentsが解散して、でぶコーネリアスの千秋と一緒にACC jr.というバンドを組んでからも東名阪ツアーに誘ってもらって共演したり、玉井君とゴロー君の楽器のメンテナンスをさせてもらったり、レコーディングに参加させてもらったり、彼らのレコ発や自主企画にギターで参加させてもらったり、
音楽と関係ないけど、ドラムの学君は僕がバイクの免許を取りたいからと(一発試験で)府中の試験場に練習しに行くのに付き合ってもらったり(おかげで免許無事取得)、引っ越し手伝ったら家具くれたりもしました。玉井君が僕の実家に遊びに来て一緒にご飯食べたこともありました。
かなり仲良くさせてもらったなと思います。
そして、彼らにもらったその後に続いていく縁はとても多く、感謝しかないです。
その途中で僕とまちこは一緒にMAHOΩに入って活動した時期もありつつ、MAHOΩも終了。
まちこはwiennersを脱退。
バンドが続いていくのは難しいことだとつくづく思います。
自分がayU tokiOを「バンド」ではなく「ソロ」の活動とした理由は話すと色々ですが、一番は解散するのが嫌だからかもしれないです。
安定した場所を手に入れて、そこでずっと音楽を続けたいと願いました。普通が一番好きです。
自分の手の届く範囲で、自分のことは完結させたいというインディ観。
最近は少しずつ手の届く範囲が拡大していっている感がありますが、根本の部分で「安寧を求める」姿勢は今後死ぬまで続くと思います。僕はそういう人間です。
と、いいつつ、自分のクリエイティブな部分はそれに相反するところがある気もします。
退屈が嫌です。夢を見ます。
そういう自分の塩梅は独特かもしれませんが、それを面白がっていつもついてきてくれるのが、まちこです。
僕に無い胆力で、新しく思いついたコンセプトに常に一番乗りするayU tokiOの要です。勇気があります。
逆に言うと、彼女がLM機材に強い人間だったからこそ僕がayU tokiOの新たなコンセプトとして選ぶものはLM的なエッセンスの強いものだったのだともいえます。
これまでに、
・アナログキーボード類 (rhodes mk1、wurlitzer200、pianet、各種電子オルガン) 「恋する団地~新たなる解」
・サンプラーワークステーション類 (AKAI MPC2000、MPC live2) 「わたしの向こう側~」
・デジタルキーボードやシンセサイザー類 (DX7Ⅱ-FD、ARP odyssey、KORG minilogue xd) 「恋する団地~みらべる~」
・PCMリズムマシン類 (ROLAND tr-707,tr-727等) 「2017年 new solution 4」
の様に、一定期間、特定の音色感や機材感を中心に据えて作品を作ってきました。
あらゆるハードウェアの操作をすばやく会得する様子は「頼もしい」としか言いようのないものです。説明書読むのが得意です。
他にもややこしいコーラスを覚えたり、トランペットやフルートを吹いたり、ギロ・ボンゴ・べースを担当したりもしました。
何にでも挑戦するまちこの姿はayU tokiOの見どころの一つだと思います。
とまあ、そんな感じでいつも僕の「助手」みたいな感じのポジションのまちこで(本当に感謝しています)、
だいたいどんな曲を作っても良い反応をくれるので、それをみてから他のバンドのメンバーに投げるかどうかを検討する様にしてます。
確かに、バロメーターとしているところがあります。ありがとう。ウケ狙いなヘボい曲はこの先も作らないつもりだから安心してください。
これまでayU tokiOやってきて、忘れられない出来事があります。
「犬にしても」という歌のこと。
「息吸うだけにしても 難しいことだらけだな」
と、この時感じていた思いを歌詞にしました。思いというか、これは事実です。悩むと人は呼吸が下手くそになります。
原因は色々だったろうと思いますが、思い当たるどれを排することもできず、困りました。全部が大事なことだったんです。
そんな時、使命感とシンプルな好奇心に燃えるまちこが歌唱を引き受けてくれたことでこの曲は無事に音源化出来ました。
僕はレコーディングで歌うのすら億劫になっていたので、これについては今後も頭が上がりません。音楽嫌いにならなくて済んだよ。ありがとう。
同時に、人の歌唱を指導するのも初めてのことで、プロデュースらしいことの発端がこの曲には色々入ってる気がします。
これは僕、本当に良かったって思ってる。
他に一緒に作った曲の話で言うと、
まちこが作った「木兎」という曲があるのですが、これは僕が人と一緒に作った音源作品の中でも大好きな音源作品の一つです。自分でも今だによく聞きます。
作詞まで含む、監督を任される嬉しさが全体に行き届いている気がします。
SaToAともちゃんのベースもしょうちゃんのドラムも良い。ホーンセクション風のヤバい音も良いです。
「サウンドプロデュース」というものの最高にハッピーな状態が出ている良い作品じゃないかと思います。
まちことはルーツの趣味に共通のものが多くて元々話が通りやすい人でしたが、一緒に音楽をしながら年をとる中で、これまでお互いに「ダサさ」を感じ合うことなくやってこれたのはラッキーなことだったと思います。
ここまでありがとう。
先に道が無いけど、これからも一緒になんとかしよう。
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